2013 年 49 巻 2 号 p. 56-62
近年,地球環境に対する意識の高まりから接着剤に対しても環境への様々な配慮が求められている。その中で「無溶剤化学反応系接着剤」としての植物由来原料の活用が,切望されている。本研究では植物油脂を由来とする原料を用い,架橋性官能基として低毒性なアルコキシシリル基を有する硬化性樹脂を合成した。その硬化物を作成し,硬化触媒の違いによる加水分解劣化性の評価を行った。その結果,ルイス酸触媒である三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体は,従来用いられてきた有機スズ触媒に比較して硬化速度がきわめて速いのみならず,植物油脂由来のエステル結合・ウレタン結合の加水分解劣化が起きにくい,優れた硬化触媒であることが分かった。