2008 年 13 巻 1 号 p. 58-61
木工所などで出る廃材単板の有効利用を実現するために、そのプロトタイプとなるような製品を試作した。様々な実験を通して今回実用強度を実現したモデルは、畳上であぐら姿勢をとる時などに使用する板型のスタッキングスツール、そして積層単板のみで自立できるユニツトパーティションである。これらの作品は、形態上、様々なバリエーションの可能性を持っているところに意義がある。このことはまた、環境保護と資源節約が今後ますます重要な課題となってくるインテリア産業界において、多くの中小企業に対して、低出費、省エネルギー、低公害でアプローチできるエコロジカルデザインの可能性を示すことにもなり、製造業の底辺におけるデザイン意識の向上に寄与できる。