2011 年 16 巻 1 号 p. 74-79
地域を対象としたデザインにおいて、地図は重要な要素である。ある地域の訪問者にとって、地図は地域のイメージ形成に大きな役割を果たすからである。本作品では、熊本県阿蘇郡小国町を対象として、小国町にふさわしい地図デザインのあり方を探り、小国町特有の豊かな地形を表現した一貫性を持つ地図を提案した。調査に基づいて、よりリアルな起伏表現のある「リアル地図」と道路網を簡略化した「アイコン地図」の2種類の地図を制作し、それらを効果的に使い分けるルール作りを行った。合わせて地図を用いた遊歩道のためのサインとガイドマップ、観光案内サインと観光ガイドリーフレットをデザインした。