抄録
従来のデザインのゴールは、物や表現の完成が一つの到達点であった。今日、人々はデザインされた様々な道具やサービスを利用し多様な活動をしている。現在のデザインのゴールは、ユーザが物やサービスを利用する過程、つまり出来事の経験にまで広がっている。経験をデザインすること、すなわち「経験デザイン」についての方法やプロセスは定まっているとは言いがたい。そこで、ユーザの経験に着目した美術教育の新しいプロジェクト「あそびのデザイン」について報告する。このプロジェクトは、「あそび」というプレイヤの経験とそこに生じた楽しさを対象として、そのデザイン手法とプロセスを学習するためにデザインされた教育プログラムである。