2014 年 19 巻 1 号 p. 40-45
ワークショップには明確な形がなく、何をデザインしたのか分かりづらいとされる。しかし、設計者が意図的に組み上げた様々な要素が多数重なり合うことで、それによってワークショップの参加者が体験する活動は、豊かで意義のあるものになっていると言える。著者らは、企業の社会貢献活動のひとつとして取り組んできたワークショップを通して、小中学生のこどもたちに創造的で協同的な活動を提供してきた。この活動がどのように設計され、実施過程で参加者の創造的(体験から新しいものを生み出すこと)・協同的(同じ目的のために仲間と協力すること)な活動を引き出したのか、「環境(空間・配置)」「道具(素材・ワークシート)」「ファシリテーション」そして「進行計画(時間設計・内容)」の要素で示す。