2014 年 19 巻 1 号 p. 50-55
我々は、NEC(日本電気)が注力する社会ソリューション事業にユーザー中心設計を適用している。ATMのように、利用できないと社会生活に支障が出るようなシステムでは、「人にやさしい」システムづくりが重要である。我々は、ユーザー中心設計を適用してシステム開発を進めている。社会ソリューション事業におけるユーザー中心設計の特徴を挙げ、ATMの開発プロセスと成果を述べる。セブン銀行とNECが開発したATMは、視覚障害のあるユーザーが音声ガイダンスにより操作できるようにしたり、車いすのユーザーが使いやすいよう操作画面の位置を工夫するなど、誰もが便利に、安心・安全に利用できる商品である。