デザイン学研究作品集
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大川桐英中学校家具:
生徒のライフスケープをデザインするための家具の開発
秋田 直繁辻 浩平山 泰野間 巨樹
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2020 年 26 巻 1 号 p. 1_62-1_67

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抄録

2020年4月に2つの中学校が統合・再編され大川市立大川桐英中学校が開校した。福岡県大川市は筑後川の上流から運ばれてくる木材の集積地であったことから、木工の町として発展してきた。そのような地域で育つ子どもたちが町の産業に誇りを持つことができるような空間を創るために、新たな中学校用家具を開発した。既存の中学校の観察を通して学校の空間が抱えている課題を見つけ出し、それらを解決し、生徒たちの様々な活動をサポートするために、使いやすさや安全性に配慮し、シンプルかつ機能的な家具をデザインした。また、質の高い空間はそこで過ごす生徒たちの所作や考え方やライフスケープ(生活風景や生活者の情景)にも影響を与えると考え、木材の素材感を効果的に生かし、生徒たちの感性に訴えかけるような造形を目指した。

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© 2021 著作者
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