2019 年 43 巻 1 号 p. 117-124
学齢期の障害児の放課後等の活動を支援するための事業として、2012年4月より障害児通所支援の1つとして放課後等デイサービスが児童福祉法の中に位置付けられているが、現状として支援の質の向上の検討はおろか対象児の属性に応じて提供されている支援の特徴についても明らかにされていない。そこで、本研究では全国の放課後等デイサービスの事業所を対象に対象児の属性に応じて提供されている支援の特徴についてアンケート調査を通して明らかにすることとした。その結果、職員の専門性やサービスの質的側面までは明らかにすることはできなかったものの、利用児の障害種別、学年、所属学校形態ごとに提供されている支援に特徴があり、サービス内容に違いがあることが明らかになった。その上で、今後質の高い支援が行われているかということに関して、提供されているサービスの専門性や質について研究を通して明らかにしていくことが必要になると考えられる。