日本原子力学会 年会・大会予稿集
2006年秋の大会
セッションID: O14
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各種炉の設計・解析
高性能9×9燃料(A型)の開発
*桝見 亮司藤巻 真吾木村 次郎岩本 優二
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抄録
BWR炉心燃料の改良開発は、高い信頼性を維持しつつ,運転性の向上,燃料体1体当りの取出エネルギーの増大及び運転期間の長期化対応を目標として進めている。燃料製造施設,再処理施設等の現在の燃料サイクル環境(ペレット最高濃縮度<5wt%,燃料体取出燃焼度<55GWd/t)において上記目標を達成すべく高性能9×9燃料(GNF1)を開発してきた。 GNF1は,ステップI,II,IIIと段階的に進めてきたBWR燃料の高燃焼度化(32から45GWd/t)の延長線上に位置する燃料で、取出平均燃焼度50GWd/t,連続運転期間19ヶ月まで対応できる。GNF1の特徴は以下の通りである。(1)高燃焼度化及び燃料スタック密度の向上による燃料体1体当りの取出エネルギーの増大(約10%)*(2)スペーサの増加(7→8)*及びスペーサ間隔の適正化による熱的余裕の増大(約7%)*(3)部分長燃料棒の本数,長さ,配置の適正化及び燃料棒ピッチの適正化による炉停止余裕の増大並びに減速材ボイド係数の絶対値低減 (4)異物フィルター付下部タイプレートによる信頼性の向上GNF1では,燃料体1体当りの取出エネルギーを増大させることにより,使用済み燃料発生量低減とともに,燃料サイクル費低減の効果が得られる。また,熱的余裕の活用による炉出力向上が可能である。注*:9×9燃料(ステップIII)との比較
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© 2006 一般社団法人 日本原子力学会
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