抄録
液滴エロージョン(LDI)は、液滴の衝突速度により、機械的侵食を主とするLDI (erosion)と腐食減肉を主とするLDI (corrosion)に大別できる。本報告では、実機配管の局所減肉データに対し、6ステップのLDI評価手法に基づき、まず減肉モードを評価し、当該箇所での液滴の衝突速度から、減肉が主としてLDI (corrosion)に支配されていることを確認した後、減肉速度を評価した。配管内面での液膜流の詳細な流動評価に基づく、評価精度の向上は今後の課題であるが、現象が典型的なLDI (corrosion)による減肉を概ねファクター2の精度で評価できた。