アフリカ研究
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論文
「スーダン」におけるキリスト教信仰覚醒運動
─クク人の移動を基底として─
飛内 悠子
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2014 年 2014 巻 84 号 p. 31-44

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抄録

避難・移住先のウガンダで東アフリカ信仰覚醒運動と出会ったククの人々は,内戦終結後故郷に戻り,神の言葉を伝え歩き,信仰覚醒運動体を組織した。第2次内戦時信仰覚醒者たちはウガンダと「スーダン」との間を行き来しながら活動を行い,運動は彼らの移動と共に南部スーダンの首都ジュバ,そしてムスリムが多数派を占める北部ハルツームにまで到達した。その活動や教会指導者たちとの関係のあり方は彼らが住んだ土地ごとに異なったが,繰り返される移動によって断ち切られたネットワークが,「神の仕事」が行われることによって,再生,刷新されていくことに人々が「神の恩寵」を見出していたことは共通しており,その拡大の理由の一つでもあった。そして内戦終結によって平和が訪れた南スーダンにそれぞれの避難地から帰還した人々は,神を多様な避難・移住の経験を持つ人々の結節点とし,正しいキリスト教徒たらんとしているが,彼らが考える正しさが変容していく過程にあることもまた事実であり,それは「スーダン」の信仰覚醒運動に変化ももたらしつつある。

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© 2014 日本アフリカ学会
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