抄録
地下水位の上昇に起因する地すべりに対し,効果的な対策工のひとつとして集水井工が挙げられる.集水井工の地下水位低下に及ぼす効果に関しては,経験的な設計値は設定されているものの,その定量的な評価手法に関しては確立されていないのが現状である.本研究では,砂および粘性土から構成される四つのモデル斜面を対象に飽和-不飽和浸透流解析を行い,集水井工が斜面内の浸透流挙動に及ぼす影響を明らかにし,集水井工の地下水位低下に及ぼす効果を検討している.その結果,降雨量,上流側方からの地下水流入量が異なる条件下で集水井工が斜面の安定性に与える効果をある程度定量的に明らかにしている.