地球科学
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静岡県榛原郡地域の相良層群と掛川層群の層序
柴 正博十河 寿寛川辺 匡功竹島 寛村上 靖横山 謙二駿河湾団体研究グループ
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1996 年 50 巻 6 号 p. 441-455

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抄録
静岡県榛原地域には太平洋岸の新第三系模式層とされる相良層群と掛川層群が分布する.これらは多くの研究者によって層序学的または古生物学的に研究されてきたにもかかわらず,相良層群と掛川層群の層序関係にはいくつかの異なった見解があった.本研究ではおもに榛原地域に分布する相良層群と掛川層群の層序を明らかにし,両層群の関係を検討した.相良層群は,下位から菅ヶ谷累層と大寄累層からなり,掛川層群は下位から勝間累層,萩間累層,丹野累層からなる.掛川層群の基底は,榛原町切山では勝間累層の中島礫岩層の基底に,勝間付近では勝間累層の勝間磯岩層の基底に,相良町では勝間累層の柿ヶ谷砂岩層の基底に,浜岡町では萩間累層の萩間砂岩優勢互層の基底にあたる.掛川層群は相良層群に対して北部ではオンラップ,南部ではダウンラップすることから,掛川層群は相良層群に対して少なくとも北部では不整合で接すると考えられる.
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© 1996 地学団体研究会
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