地球科学
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原著論文
越後平野周辺域における山並みの成立過程 -後期更新世における隆起様式の転換-
久保田 喜裕チーム新潟平野新潟平野西縁団体研究グループ
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2020 年 74 巻 4 号 p. 173-186

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抄録

本稿は,越後平野周辺域にみられる孤立丘陵の特異な地形配置の観点から山並みの形成過程を論じ,その地質学的要因について考察した.

孤立丘陵は傾動地塊の背面側および断層崖側斜面の両麓に分布している.このことは,後背山地周辺の隆起様式が中期更新世の傾動隆起から後期更新世の鉛直隆起へ転換したことを示唆する.

越後平野周辺の後背山地の隆起域は,津川-会津区を挟んで,南方では前期更新世~中期更新世,北方では中期更新世と北へ拡大し,傾動地塊を形成した.中期更新世には,最初の孤立丘陵が後背山地の東麓に形成され,つづく後期更新世の鉛直隆起により,西麓にあらたな孤立丘陵が形成された.

現在の山並みの景観は,中期更新世の傾動隆起によって,その基本構造がつくられ,後期更新世~現世における山地直下の低速度層の膨張によって,地表が鉛直隆起し成立した.

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© 2020 地学団体研究会
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