2025 年 79 巻 4 号 p. 199-208
近年,新砂丘IIIの形成時期に関する14C年代値が多く報告され,さらに,もっとも新しい砂丘列として新砂丘III-3が提唱された.そこで,鴨井ほか(2006,2015)で報告した新潟砂丘列,とくに新砂丘IIIの形成年代について再考した.
新砂丘I-1~I-4およびII-1についての変更はない.新砂丘II-2~II-4については,砂丘間凹地に分布する複数の泥炭層基底部の14C年代値のうち,もっとも古い値を採用することに変更した.これにともない,推定範囲の上限がそれぞれ下がり,推定の年代幅が狭まった.新砂丘III-1~III-3については,新たに報告された多くの14C年代値とそれらの試料が採取された位置に基づいて見直した.その結果,考古学的成果とも整合的な形成年代値を得た.
考古学的知見を加味して考察すると,III-1は3~4世紀,III-2は8世紀ころ,III-3は12世紀以降にそれぞれ形成されたと考えられる.