農業気象
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地温および土壌水分におよぼすコンクリートマルチの効果
雷 玉平高橋 英紀李 偉強
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2004 年 60 巻 1 号 p. 17-23

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抄録

コンクリートマルチが地温および土壌水分におよぼす効果について,中国河北省南皮県の中国科学院石家庄農業現代化研究所南皮農業生態実験ステーションにおいてナツメ(Ziziphus jujube Mill.)畑とライシメータを対象にマルチ区と裸地区の比較観測を行った。観測内容は地表面熱収支,表面温度,地中温度および土壌水分の垂直分布である。ライシメータにおける比較試験によれば1998年9月の土壌蒸発量は裸地区の1.74 mm day-1に対しマルチ区では僅か0.04 mm day-1であった。1998年12月から1999年2月にかけての土壌凍結/融解期におけるナツメ畑の表層10 cmの土壌水分はマルチ区では0.030 g g-1増加したのに対し,裸地区では0.032 g g-1減少した。9月の熱収支観測によれば,マルチ区における日中の純放射量は裸地区より少なく,深さ5 cmの土壌水分も少ないにもかかわらず,地中熱伝達量はマルチ区の方が裸地区より多かった。ライシメータ区におけるコンクリートマルチの表面温度は夏季には57℃に達し,裸地地表面温度より約10℃高かった。しかしその傾向はナツメ畑では緩和された。ライシメータ区における深さ5 cmと10 cmの夜間地温は夏季,冬季を通じて裸地区よりおよそ2℃ほど高温であった。

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© 2004 The Society of Agricultural Meteorology of Japan
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