2019 年 28 巻 1 号 p. 13-24
リアルタイム土壌センサで土壌の拡散反射スペクトルを観測し,また同時に28項目の土壌成分を分析した.それらのPLS回帰分析を行った結果,19項目において土壌マップ化が可能な精度を満たす検量線を得た.観測値を等間隔に3分割した土壌マップ(等間隔土壌マップ)と,地域の栽培基準値に基づき観測値を分割した土壌マップ(基準値土壌マップ)を作成し,営農者に見せてヒアリングを行った.その結果,土壌マップが圃場の状態に関する情報源となり得ること,基準値土壌マップの方が営農者にとって分かりやすいという結果が得られた.更に,土壌マップに基づいて,栽培管理に関する具体的な指導を求める要望が多かった.