日本地理学会発表要旨集
2011年度日本地理学会秋季学術大会
セッションID: 108
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ジオパークと国立公園管理について
*中井 達郎辻村 千尋
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抄録
ジオパークは、ここ数年、日本国内でも認知が広がり、日本各地での認定も進んでいる。近年、生物多様性条約の発効と浸透が国際的に進む中、我が国でも生物多様性(biodiversity)の保全が訴えられている。本来は、生態系レベルの多様性が重要であり、その中には地学的自然も、あるいは人文的自然も含まれているのであるが、社会一般の理解としては、生物学的自然(特に生物種)に偏っている。そのような意味でもジオパークの発展は望ましい方向だと考える。しかし、このような著しい発展の中、まだ議論が十分に深まっていない点も散見する。特にジオパークにおける保護と利用の問題である。ジオパークの場合に、国立公園に代表される自然保護制度とどのような整合性を持ち、自然の維持管理をしていくのか、急速にジオパークが普及する中で、検討が必要である。
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© 2011 公益社団法人 日本地理学会
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