日本地理学会発表要旨集
2012年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: 215
会議情報

発表要旨
地理空間データ蓄積共有システムCEReS Gaiaの開発
*建石 隆太郎
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

地表環境を総合的に理解するためには多数の異なるデータを重ね合わせて解析する必要がある。しかし、既存の無料で誰でも自由にアクセスできる地理情報データベースではデータの検索、入手、表示、重ね合わせが容易ではない。このため、世界中の研究者が容易に利用できる地理空間データの蓄積共有システムCEReS Gaiaを開発した。このシステムの特徴は次のとおりである。 a) クラスター型の複数サーバーシステム、 b) オープンソースによるシステムソフト提供、 c) 国際的なサーバーの拡張性、 d) 多言語機能(初期は英語のみ)、 e) 誰でもユーザー登録なしにアクセス可能 f)、 ユーザー登録することによりデータのアップロード可能、 g) 蓄積公開できるデータ:衛星データ、主題図データ、数値化地図データ、地上観測データ、地上調査写真、地理座標にリンクした文献、 h) 地理的位置またはキーワードによる検索、 i) ユーザー所有データとシステム内データの重ね合わせ表示、 j) データ共有の範囲の選択が可能:不特定多数へのデータ公開あるいはユーザーグループ内でのみのデータ共有。    本システムは、図1に示すように、スーパーユーザー、システムマネジャー、グループリーダー、登録ユーザー、未登録ユーザーの5タイプに分けられる。システムマネジャーはデータを蓄積するサーバーを管理する。グループリーダーは、ある共通の関心を持ったユーザーの代表者で、グループ間のデータ共有が可能となる。ある個人は複数のグループに属することが可能である。  未登録の一般ユーザーは自由にシステム内のデータを表示および(許可されたデータのみ)ダウンロードすることができる。登録ユーザーはデータをシステムにアップロードし、データをグループ内共有あるいは一般公開することができる。  本システムは2012年4月に運用開始する予定である。   謝辞:本研究は科研費(22220011)の助成を受けたものである。

著者関連情報
© 2012 公益社団法人 日本地理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top