日本地理学会発表要旨集
2018年度日本地理学会秋季学術大会
セッションID: 826
会議情報

発表要旨
起業を伴う農村への移住行動に関する研究
北海道東川町を事例として
*土田 慎一郎
著者情報
キーワード: 農村移住
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

近年、農村への移住行動が活発になりつつある中、移住者の農村における起業も報告されており、農村移住者の新たな生計獲得手段、さらには地域における経済活動創出につながる動きとして注目されている。本研究では北海道東川町を事例として、移住先で新たに起業を行った移住者に対し聞き取り調査を行うことで、彼らの起業を伴う移住行動の実態とそれに向けた支援策について考察した。その結果、以下の点が明らかとなった。(1)調査対象となった移住者は「農村子育て型」「スローライフ型」「創作活動型」の3つにおよそ類型化され、それぞれ異なる動機で移住・起業を行っていた。(2)地域における農村起業を促進・維持する要素として、経済的支援、サポート人材・団体、地域住民の移住者に対する寛容性、安定した交流人口があり、それらを創出していくことが移住者の農村起業に向けた支援策となりうると考えられる。

著者関連情報
© 2018 公益社団法人 日本地理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top