日本地理学会発表要旨集
2020年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: 837
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発表要旨
大阪24区・街の記憶の痕跡に関する研究
*原 雄一
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抄録

大阪は江戸時代には天下の台所としての商人の町へと発展した。大正から昭和にかけては日本一の人口となり、東洋のマンチェスターとも呼ばれる繁栄を誇った。第二次世界大戦で焼け野原となるも、高度成長期を経て再度活気を取り戻してきた。その一方で河川や堀は埋め立てられ、高速道路が縦横に整備され、かつての大阪の面影は消え去りつつある。本研究では、激変する都市環境の中にあってわずかに残るかつての記憶の痕跡を明らかにすることで、大阪の過去現在から未来へつなぐことを意図している。

 本研究は、失われつつある大阪の記憶の痕跡をクラウドGISに保存、スマートフォンやタブレットに表示させ、個人あるいはグループでその痕跡を訪ね、大阪の歴史や出来事など街の変化の履歴を実際に歩きながら学習・継承し、次世代へ記憶を継承させていくことを目的としている。

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© 2020 公益社団法人 日本地理学会
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