日本地理学会発表要旨集
2025年日本地理学会春季学術大会
セッションID: 737
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令和6年能登半島地震による石川県輪島市八太郎峠西方の巨大地すべりの変位の計測と活動履歴の推定
*佐藤 浩八木 浩司佐藤 昌人
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抄録

ALOS-2データから2024年能登半島地震による巨大地すべりの変位を計測し,向斜構造に載る移動体が浅い皿からすべり落ちるような変位をしていることが分かった。移動体北縁の逆向き小崖から木片を採取してAMS年代を測定し,約2,100 yrBPの結果が得られた。低起伏ゆえ重力に起因する大きな推進力が期待されなくても,地震力で丘陵的な移動体が動きうることを示し,巨大地すべりが地震のみで生じるのであれば,その活動履歴を検討することで,地震にともなう隆起海成段丘編年を明らかにすることも期待される。

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