日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
上顎前歯部に対して補綴前処置後に審美的補綴治療を行った一症例
水野 圭一朗
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2023 年 15 巻 4 号 p. 563-566

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抄録

症例の概要:患者は63歳の女性. 1| の咬合時疼痛を主訴に当院を受診された.また 2| には不適合な歯冠補綴装置が装着されていた.それぞれに補綴前処置後に,審美的な歯冠補綴治療を行った.

考察1| および 2| は残存歯質が不足していた.1| は補綴前処置として矯正的挺出および歯冠長延長術を行った後,歯冠補綴治療し,2| は補綴前処置として外科的挺出後に歯冠補綴治療を行った.補綴前処置を行い,歯肉縁上に健全な歯質を確保したうえで歯冠補綴治療したことが,良好な結果につながったと考える.

結論:目的に応じた補綴前処置後に歯冠補綴治療を行うことにより,良好な治療結果を得ることができた.

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