2017 年 9 巻 3 号 p. 236-241
CAD/CAM技術を応用して全部床義歯を製作することにより,光学印象,CADソフト上での義歯デザイン,切削加工による義歯製作が可能となった.これにより,従来型の複雑な治療・技工工程を簡略化することが可能となり,また,デジタル化によってこれまで術者の勘に頼っていた部分をより客観的に解釈し,数値的に設計支援を行うことが可能になる.今後は,直接最終義歯の印象採得が可能な口腔内スキャナーや三次元造形可能な新規材料の開発により,全部床義歯製作の真のデジタル化が実現できるだろう.