抄録
150モード空胴底面付近の平面負荷加熱をグリーン関数で解いた。結果を複素電力の式、W=σE2に適用すると定在波腹部が加熱される事になる。本来の形であるW=J·Eを用い、電流Jを負荷平面内に限定すると実験と一致、節部の加熱が説明される事を見出した。これを契機に、疑問の多いマイクロ波加熱理論を文献調査した結果、本来はσが使用され、ε·tanδは無線工学の発達に伴って代替された事が判明。浸透の深さはα=1/2·σ√(μ/ε)、平行電極による100MHz以下の高周波加熱はW=E2/Rである。不純物を含まない水にはε·tanδが適用可能であるが、その数値が小さい事を前提とした一部近似式は使えない。食品に含まれる水は導電性を有するから、導電率σを考慮すべきである。