日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成16年度日本調理科学会大会
セッションID: 1A-a3
会議情報

一般講演
加水量・保存方法が異なる米飯から調整した粥の性状
*貝沼 やす子森島 李衣
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

【目的】咀嚼機能の低下した高齢者の主食として使われる粥を調整するにあたり、加熱時間の短縮化が期待できる米飯を利用することとした。本実験では、加水量、保存方法の異なる米飯を使用し、粥の性状への影響を検討した。
【方法】米飯から炊いた粥(以下「米飯粥」とする)に使用する米飯は、各加水量(米重量の1.3倍、1.5倍、1.7倍)で炊飯後各条件(室温放置、冷蔵( 1、2日)、冷凍)で保存した。電子レンジで再加熱した米飯(飯温約90℃)を試料とし、これに熱湯を加えて加熱し、粥液が沸騰状態(99℃)に達してから10、20、30分加熱を行い、米飯粥とした。米から炊いた粥(以下「米粥」とする)は、米を水に30分浸漬後45分加熱した。測定した項目は、テクスチャー測定、破断強度測定、遊離水分量の測定、粥飯粒の表面観察、官能検査である。また、粥から分離したおもゆ部分については、その粘性を測定した。
【結果・考察】保存方法と加水量の異なる米飯から調整した粥は、加水量の多い米飯から調整した粥の方がやわらかくなった。保存方法による差には一定の傾向がみられなかった。米飯粥飯粒は加熱時間が長くなるにつれ、粥飯粒自体はやわらかく、付着性も大きくなり、おもゆを含む粥飯になると米粥よりかたく、粘りの強い粥になった。粥分離液の粘性は米粥で大きく、この影響で米粥飯塊の付着性が大きく測定された。米飯粥飯粒は、加水量が多いほど早く膨潤し、加熱30分では米飯粒の崩壊がおこっていた。官能検査の結果から、米飯の加水量に関わらず、20分加熱することで米粥に近い性状の粥が調整できると考えられた。

著者関連情報
© 2004日本調理科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top