日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成20年度日本調理科学会大会
セッションID: 2C-9
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口頭発表
米の加熱変性にともなうブクブクー茶の起泡性
*沢村 信一池田 博子園田 純子
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キーワード: ブクブクー茶, , でんぷん, DSC
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抄録


【目的】
 現在、いくつかの地方で振茶の習慣が残っている。振茶は、茶を泡立てて飲食するものであり、その起泡成分の多くは茶サポニンである。我々は沖縄地方のブクブクー茶の起泡成分が、他の振茶と異なり焙煎した米であることを示してきた1)。今回、米及びその主要成分であるでんぷんを焙煎し、加熱に伴う変化及びその時の起泡性に関して試験した。
【方法】
 焙煎及び起泡性試験には、米(米粉)、でんぷんの成分であるアミロース、アミロペクチンを使用した。焙煎条件は、200℃で20、40、60分間とした。焙煎した試料を沸騰水中で10分間加熱し濾した米湯、アミロース・アミロペクチンは加熱後、加水調整したものを用い、2分間浸出した茶湯を同量混合し、前報同様の方法で起泡性を調べた。試料の加熱に伴う変化は、DSC及びTGにより測定した。
【結果】
 米は200℃20分の焙煎により非常に良く起泡した。アミロースは焙煎の有無に関わらず起泡が生じ、焙煎度が高くなるほど泡膜液容積の増加傾向がみられた。起泡度(膨張率)は焙煎度が高いほど低下し、泡が細かくなることを認めた。アミロペクチンは、焙煎しないものは全く泡立たず、20分の焙煎で良く起泡し、泡の安定性は焙煎により差はみられなかった。DSCなどの結果から、米粉・アミロース・アミロペクチンの加熱に伴う変化に大きな差は見られなかったが、アミロースに比較してアミロペクチンの変化が少なく起泡試験の結果を反映していた。でんぷんは高温により分解することが知られており、分解による断片化が起泡の原因と推測される。米湯からの泡沫の安定性の良さは、熱変性したアミロースとアミロペクチンの相互作用に因るものと推測された。
1)日本調理科学会誌 Vol.40 435-439(2007)

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