日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成24年度日本調理科学会大会
セッションID: 1P-42
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ポスター発表
食の指導に関する食文化への考案 第2報
*橋本 まさ子橋本 恵里
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抄録

『目的』 第1報では、一般家庭で実施する行事食の認知度の高い「年越しそば」に着目し、将来食の専門家になるであろう生徒たちへの食教育を実践していくなかで、食文化の意識を身につけさせる方法として、研究を実施した。その結果、本研究対象者の食した麺の種類は、生めん・茹で麺を多く摂取し、入手方法はスーパー等の小売店のものも多かったが、自分で手作りしたことも報告した。汁の味付けや具については、雑煮と同様な地域的な特色があることも報告した。また、このような課題を課したことにより、家庭での行事食に振れるきっかけとなったことも報告した。そこで、本研究では、行事食における家庭での摂取状況とこれからの「年越しそば」の現状を知り、将来食の専門家になろうである生徒たちの食教育への支援につながることを目的として試みた。『方 法』 本研究の対象は、2010、2011年度の調理科の1年生とした。授業のなかで、「年越しそばを食べよう!」という課題を示し、3学期の最初の授業日を提出日とする冬休みの宿題を実施した。簡単な質問、年越しそばの摂取状況および食した年越しそばについていくつかの質問項目を実施した。『結果および考察』 本調査においては、多くの生徒が年越しそばを、家庭で食した。また、食した麺は、僅かであるが、手軽に扱える加工麺の使用増加と、使用した汁についても手軽に扱える市販のめんつゆの増加がみられた。麺の入手方法についても、手作り麺の減少がみられた。このことから、「年越しそば」は、形態は時代とともに、それぞれの状況に変化されながら、若い世代に受け入れられ伝承される行事食であると推測された。今後の授業の中で、本調査結果を生かした授業の継続的な展開の必要性を感じました。

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