日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成25年度(一社)日本調理科学会大会
セッションID: 2A-p3
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口頭発表
調理学実習における調理技能の学習効果に関する研究 第2報
*我如古 菜月四宮 彩近藤(比江森) 美樹
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キーワード: 調理技術, , 煮物
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抄録

[目的]管理栄養士養成施設において調理学実習は基盤となる科目であるが、近年、学生の調理機会の減少等による調理技術や調理に関する基礎知識の低下が懸念されている。そこで本研究では、学生の現状把握と基礎的調理の教育効果について検討することを目的としてアンケート調査を行った。本報告では米および煮物に関する結果について報告する。[方法] 対象はO大学の栄養学科1年生40名である。事前に本研究に同意を得られた者に対してアンケート調査を行い、調理学実習I、IIを全て受講した37名を解析対象とした(有効回答率92.5%)。調査紙は、米の調理に関する理解や認知を問う項目及び煮物に関する項目とし、理解度を尋ねる項目は「よく理解している」「少し理解している」、「知らない」で回答を求めた。解析は、SPSS Statistics 19を用いてχ2検定もしくはウィルコクソンの順位和検定を行った。[結果および考察]うるち米の水加減の理解度については、実習前に「よく理解している」と答えた者は5.3%であったが、実習Ⅱ終了後には73.0%と増加した。もち米の水加減に関する理解度についても実習前では理解していない者が多かったが、実習Ⅱ終了後では「よく理解している」と答えた者が有意に多かった(p<0.001)。煮物の項目において、野菜の煮物の注意点について理解しているか尋ねたところ、受講前では「知らない」が48.6%だったのが、実習Ⅱ終了後では2.8%と有意に低下した(p<0.001)。しかし、「少し理解している」と答えた割合が実習Ⅱ終了後で72.2%と「よく理解している」よりも多かった。 

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© 2013 日本調理科学会
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