日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成26年度(一社)日本調理科学会大会
セッションID: 1A-a1
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口頭ー発表
予備調査から考える栄養士教育
*伊藤 典子佐々木 久美藤江 未沙山坂 友貴子上田 恭己
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キーワード: 栄養士, 調理, 多職種, 献立
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抄録

【目的】本校の栄養士科は、調理師養成・製菓衛生師養成の実績を背景に「調理ができる栄養士」の養成を2014年4月にスタートした。藤本らの報告(奈良佐保短期大学研究紀要14、55-61、2006)によると、近年の栄養士としての就職先は67%が給食受託会社であり、福祉施設や病院へ派遣されるケースが多くなってきており、調理を担当している割合が高い。また、本校在学生が就職を希望する島根県・鳥取県においても、ハローワークで開示されている栄養士の求人情報の多くが給食受託会社や老人福祉・介護事業所、児童福祉事業所であった。ところで、これまで栄養士教育について行われている研究の多くが、同職種を対象とした報告である。栄養士(特に管理栄養士)はひとたび就職すると、同職種間で仕事をすることは少なく、多職種他業種の現場で仕事を進めていかなくてはならない。そこで、本研究では栄養士が現場で協力して仕事を進める多職種の方を対象として、現場が求める栄養士像の調査を目的として実施した。
【方法】研究に対して同意が得られた香川県にある社会福祉法人守里会の職員を対象に、質問票を用いて留置調査法により行った。
【結果】調理員(調理師含む)、栄養士(管理栄養士含む)、管理職からの回答より、調理ができる栄養士のニーズは88%あった。また、現場の多職種が栄養士に求めるものとしては、献立作成能力、嚥下・食事摂取量に問題を抱える利用者に対するケア等が挙げられた。

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