日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成26年度(一社)日本調理科学会大会
セッションID: 2P-47
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ポスター発表
生ナマコおよび乾燥ナマコ(キンコ)の調理による組織構造の変化
*岸本 律子長谷川 悦子大岸 泰香森 光寿地上 博子
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抄録

【目的】ナマコは棘皮動物である。日本で食用とされているのはマナマコで, 関西では赤ナマコが,関東では青ナマコが好まれ, 食感が異なることが知られている。日本料理では, 生ナマコは酢の物や和え物などにし,こりこりとしたテクスチャーが賞味されるが, 調理条件が異なるとテクスチャーが変化すると推測される。乾燥ナマコ(キンコ)は,中国料理の高級食材として, 水戻ししてうま煮などに用いられ, 生ナマコとは異なった独特のとろりとしたテクスチャーが珍重されている。生ナマコの種々の調理条件(加熱, 冷凍, 調味料—食酢,しょうゆ, 食塩), およびキンコの水戻し方法が,テクスチャーに影響を及ぼすと考えられる。生ナマコおよびキンコの体壁筋肉の調理による組織構造の変化を検討し, 適正な調理方法を探ることを目的とする。
【方法】生ナマコは明石市内の鮮魚店から, キンコは神戸市内の中国素材食料品店から購入した。生ナマコは口と肛門部分を切り落とし, 内臓を取り出した後, 体壁筋肉を刻み, 種々の調理操作(加熱, 冷凍、各種調味液に漬け込む)を行った後,クライオ走査電子顕微鏡(S-4500,日立製作所)により, 組織構造の変化を観察した。キンコは, 蒸留水で2時間加熱した後, 24時間放置し,この操作を2回繰り返し, 最後に1時間加熱した。水戻しの行程3段階において, 生ナマコと同様の方法で組織構造の変化を観察した。
【結果および考察】生ナマコ体壁筋の組織構造は調理条件によって変化し, テクスチャーに影響を及ぼすことが推測された。キンコの組織構造は, 水戻しにより密な構造から網目構造に変化した。 

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