日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成26年度(一社)日本調理科学会大会
セッションID: 2A-a1
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口頭ー発表
年齢別にみた幼児の食事および支援の特徴
保育園における給食風景から
*香川 実恵子
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キーワード: 給食, 年齢別, 食育
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抄録

【目的】幼児期の成長・発達は著しく、食事の特徴も年齢により大きく異なる。しかしながら、幼児の年齢ごとの食行動の特徴や支援の実態については、経験的に捉えられていることが多く、詳細な調査報告はほとんどない。そこで、保育所における給食時間の観察より、年齢別にみた幼児の摂食行動と支援の特徴について調査することとした。 【方法】2011~2013年のいずれも6月2週間、女子大学153名が、それぞれの保育所で0~5歳児クラスまでの全ての年齢の給食時の様子を観察し、年齢毎に子ども姿と保育者の支援について、自由記述方式により記録をつけた。回収記録用紙のうち、0~6歳児までの食事の様子が詳しく記載されているもの115件(有効回答率75.2%)を集計し、分析した。 【結果】0歳児は、ほとんどの食事の支援を保育者がしている。1歳児は、スプーンやフォークを用いたり、手づかみ食べ等をしたりするが、こぼすことが多い。2歳児は、小グループで座り、揃って食事を食べることができるようになる。こぼす量は1歳児に比べると減るものの、食べる量やスピードは個人差が大きい。3歳児は、食事の準備についてできることが増え、エプロンもしなくなる。当番制が加わり、食事中も友達との会話をしながら食事を楽しむ風景がみられるようになる。4歳児は、配膳など準備の仕事が増え、当番制で食前食後の挨拶、メニューの説明、台ふきなどを行っている。食具の扱いとして、正しい持ち方で箸を使う子どもが増える。友達との会話がさらに増え、食事に集中できないことも多い。5歳児では、当番制を取り入れた給仕や配膳を行い、食べ終わる時間設定をするなど、小学校生活を意識した給食指導を行っている。

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