日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成29年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 1E-1
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口頭発表
調理用語の認知度についての調査
村上 匡*児玉 ひろみ*細山田 洋子豊満 美峰子
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キーワード: 調理用語, 認知度, 調査
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抄録

【目的】近年、学生の調理用語の認知度の低下が指摘されている。そこで、学生の調理用語の認知度を調査して実態を明らかにし、今後の調理教育の基礎資料としたいと考えた。
【方法】調理用語131語について認知度のアンケート調査を行った。用語の選択については、小・中・高の家庭科教科書、大学の調理学教科書、調理実習テキスト、料理用語辞典等から教育上必要と思われるものを選択した。調査対象は栄養士養成課程の短大、管理栄養士養成過程の4年制大学、調理師専門学校の新入生とし、361名から回答を得た。調査票の選択肢は、「知らない」、「聞いたことがある」、「知っているが使わない」、「知っていて使う」の4段階とした。得られた回答は数値化し、その平均値を求めた。
【結果】認知度が高い用語は、「みじん切り」4.0、「せん切り」3.9、「輪切り」3.9などの切り方や、「炒める」4.0、「焼く」4.0、「茹でる」4.0、「揚げる」4.0、「煮る」4.0などの基本的な加熱調理操作及び、「なべを火にかける」4.0、「ザルにあける」4.0、「あくを取る」3.9などであった。一方、認知度の低い用語は、「ねじり梅」1.7、「松かさ切り」2.4、「菊花切り」2.6などの飾り切りに類するものや、「含め煮」2.3、「砂出し」2.3、「えんぺらをはがす」2.3、「すがたつ」2.3、「茶巾絞り」2.2、「塩出し」2.1、「白煮」1.8、「色煮」1.7などであった。単純で基礎的な用語の理解は高いが、それらを変化させた用語や、飾り切り・下処理用語の認知度は低い値であった。

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