日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成29年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 2B-4
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口頭発表
ベジブロスにおけるタマネギとニンジンの食品間相互作用による機能性への影響
山田 直史*守田 栞捺*山本 紗佑里植田 華小橋 一咲凪加藤 奈々中村 宜督伊東 秀之
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抄録

【目的】
廃棄される野菜の皮や種子に含まれるフィトケミカルを有効に得る方法としてベジブロスが注目されている。我々は先行研究として,トマトホモジネートとキュウリホモジネートを混合するとこで,トマトが保有する機能性の低下を確認している。本研究では,タマネギとニンジンの廃棄部位を用いてベジブロスをつくり,抗酸化活性,ポリフェノール含有量および抗糖化活性を測定し,ベジブロスにおける食品間相互作用の影響による機能性への影響を検討した。
【方法】
1.試料の調製
タマネギ2個,ニンジン2個,およびタマネギとニンジンを2個ずつの三条件で試料を作成した。それぞれ,沸騰したお湯400mLの中に料理酒大さじ1杯とともにいれ,15分間弱火で煮た。これをガーゼでこし、その出汁を試料とした。抗糖化活性測定においては,Bond Elut C18を用いて除糖を行い,蒸発乾固したものに蒸留水を加え濃度を試料濃度を調製した。
2.抗酸化活性の測定
DPPHラジカル捕捉活性により測定した。
3.ポリフェノール含有量測定
フォーリンチオカルト法により測定した。
4.抗糖化活性の測定
グルコースとアルブミンによるメイラード反応によって生成する糖化最終生成物AGEsの生成阻害率により確認した。陽性対照区として塩酸アミノグアニジンを用いた。
【結果】
抗酸化活性とポリフェノール含有量の結果はともに,ニンジンでは確認されなかったが,タマネギとニンジンを合わせて得た試料では,タマネギのみよりも高くなることが確認された。抗糖化活性はいずれの試料でも確認されなかった。

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