The Journal of Antibiotics, Series B
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Aminobenzyl Penicillinによる尿路感染症の治療
市川 篤二伊藤 一元寺脇 良郎
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1963 年 16 巻 1 号 p. 13-16

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抄録
Penicillinが発見されて以来, 幾多の研究の結果, 6-Amino-penicillanic acidが分離され, これが合成ペニシリン誘導体の出現する端緒となり, 多くの誘導体がつくられたが, これまでグラム陰性桿菌に有効なものは1つもなかつた。ところが, DOYLE等によつて合成されたAminobenzyl penicillinまたは6-[D(-)-α-Aminophenylacetamido] Penicillanic acid (Viccillin) は, グラム陽性菌のみならず, グラム陰性菌にも有効な広範な抗菌スペクトルをもつ誘導体であることが判明した。明治製菓から本剤の提供をうけ, 尿路感染症に使用し, 著効をみたので報告する。
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© 公益財団法人日本感染症医薬品協会
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