1972 年 25 巻 6 号 p. 409-413
Lividomycinは, 他のAminoglycoside系薬剤と同様に, そのほとんとが腎を通じて体外に排泄きれる。したがつて, 腎機能はLividomycinの体内分布に大きな影響を与え, その薬効および副作用発現率を左右することになる。
腎機能障害が軽度なばあいには, 1回の薬剤投与後の体液内濃度が健腎のばあいとほとやど同様な像を示しても, 常用投与間隔で数回の投与をおこなっている間に, 量著るしい変化がみられるようになつてくる可能性がある。
そこでおれわれは, 各種腎機能障害著に通常治療量のLividomycin (以下LVMと略) を連続使用したばあいの血中濃度および尿中濃度の推移を検討し, それらの腎機能との関係を考察してみた。