1972 年 25 巻 6 号 p. 511-515
新抗生物質Lividomycin (以下LVMと略) は, 興和株式会社の研究所で研究開発されたアミノ配糖体に属する抗生物質である。その一般性状は, 水, 酸およびアルカリに可溶で, 無臭, やや苦味のある白色の無晶形粉末で, 安定性がきわめてよい薬剤である。その抗菌スペクトラムは広範囲で, グラム陽性菌, 陰性菌 (特に緑膿菌は25mcg/ml前後に感受性があるといわれる) および結核菌が感受性を示すとされている1)。
このたび眼科領域に関して検討し, 眼感染症一般に使用し得ることを確認したので, ここにその成績を報告する。