1983 年 36 巻 8 号 p. 1999-2006
Cefoxitinsodium (マーキシン注射用, 以下CFXと略す) はStreptomyces lactamduransが産生するCephamycin Cの誘導体として, 最初に開発されたCephamycin系抗生物質である。CFXは, 特にグラム陰性桿菌のうち, Escherichia coli, Klebsiella, Proteusに対して, 優れた抗菌力を示し, 又多くの抗生物質に耐性の嫌気性菌Bacteroides fragilisに対しても極めて有効であると言われている1~4)。
今回, 著者らは消化器外科領域での重症感染症に対して, CFXを使用し, その臨床効果, 起炎菌, 副作用に対する検討を行つたので報告する。