The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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消化管真菌症に対するミコナゾールゲルの臨床効果
螺良 英郎野間 啓造池本 秀雄森 健三国 主税大泉 耕太郎柏原 英彦伊藤 章内野 治人澤田 博義正岡 徹柴田 弘俊永井 清保篠原 慶希中山 志郎永井 謙一中山 正小鶴 三男山口 英世内出 勝久
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1991 年 44 巻 3 号 p. 324-336

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抄録

ミコナゾール (MCZ) ゲルの消化管真菌症に対する有効性及び安全性について検討する目的で本剤を口腔カンジダ症41例及び食道カンジダ症2例, 計43例に投与した。有効性評価可能な症例は口腔カンジダ症32例及び食道カンジダ症1例の計33例であり, 口腔カンジダ症に対する有効率は87.5% (28例/32例) で, 食道カンジダ症の1例は「有効」であった。
安全性は40例について検討され, うち3例 (7.5%) に副作用として悪心・嘔気が認められたが, 特に重篤なものではなかった。又, 本剤投与に起因した臨床検査値異常は認められなかった。これらの成績から, MCZゲルは口腔及び食道カンジダ症に対し有用性の高い薬剤であると考えられた。

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