The Japanese Journal of Antibiotics
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新鮮分離Branhamella catarrhalisに対するCefetametの抗菌活性
出口 浩一横田 のぞみ古口 昌美中根 豊鈴木 由美子深山 成美石原 理加小田 清次
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1992 年 45 巻 4 号 p. 359-363

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抄録

1991年に各種気道系感染症から分離したBranhamella catarrhalisを対象にCefetamet (CFMT) の抗菌活性 (MIC) を測定し, 以下の結論を得た。
1. CFMTのMIC80は0.39μg/mlであり, Cefixime (CFIX) には1管差 (2倍) 劣るものの, Cefpodoxime (CPDX) には2管差 (4倍), 更にCefotiam (CTM) には3管差 (8倍) 勝る抗菌活性を示した。
2. 供試50株はいずれも昼ラクタマーゼ産生株であることから, B. catarrhalisの産生するβ-ラクタマーゼとしてのBRO-1及びBRO-2に対してCFMTは安定であることが示唆された。
3. 公表されているCFMT及び対照薬剤の鴬用量単回投与時における薬動力学的定数から求めた血中濃度は, 今回の検討で得られたB. catarrhalisに対するMIC80を, CFMT及びCFIXは12時間, CPDXは6時間, そしてCTMは2時間程度越えていることから, CFMTはB. catarrhalisが直接及び間接的に関与する気道系感染症に対するAbove the MIC, 更にTime above MICの条件を満たしていた。

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