2019 年 22 巻 p. 51-
膵の腹部超音波検査において高エコーの小腫瘤を経験することが時にある。このような小腫瘤は「腹部超音波検診判定マニュアル」1)においてカテゴリー2、判定区分Cに分類され臨床的に問題となることは稀である。しかし、このような 腫瘤にどのような疾患が含まれるのかについて記載されていない。 最近、膵の高エコー腫瘤を呈する疾患として膵脂肪腫2),3)についての報告が散見される。今回、腹部CTあるいはchemical shift MRIを施行しえた22例の膵高エコー腫瘤を経験したので文献的考察を加え報告する。