2026 年 34 巻 Special 号 p. 1-4
本研究は,高精度位置情報により,竹齢構造とたけのこ発生動態を可視化し,竹林内の年齢分布が発筍力に及ぼす影響を定量的に解析した。京都府長岡京市のたけのこ生産圃場を対象に,収穫個体の位置情報を取得し,たけのこ発生地点から 2 m 以内の平均竹齢との関係を分析した。その結果,竹齢 3〜5 年の近傍で発筍数が最大となり,6 年以上では減少傾向を示した。また,収穫期後半には高齢竹近傍からの発生が増え,たけのこサイズも大きくなる傾向が認められた。本研究は,生産者自身が取得した地上情報・位置情報・収穫記録を統合し,竹林構造と発筍を「見える化」した点に意義がある。今後は,データ拡充と害虫被害解析を通じて発筍予測モデルを構築し,京たけのこ栽培における効率的かつ持続的な生産体系の確立に貢献することを目指す。