アプライド・セラピューティクス
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「薬薬連携(平成30年度患者のための薬局ビジョン) ~患者への入院、退院支援で良かったこと、悪かったこと~」
柚本 アヤ子中川 善嗣藤井 一美籾山 陽子篠原 裕子藤垣 哲彦
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2020 年 14 巻 4 号 p. 28-37

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抄録

【背景】  平成27年10月23日に策定された、「患者のための薬局ビジョン」の実現に資するかかりつけ薬剤師・薬局機能の強化のためのモデル事業として、大阪府が厚生労働省から委託を受け実施する「平成30年度患者のための薬局ビジョン推進事業(大阪府:薬薬連携に基づく薬局の薬学的管理機能の強化推進)」に大阪府薬剤師会がモデル事業の実施を委託された。  その実施地域としては①堺市域、②天王寺区域、③南河内地域とされ、堺市域は堺市薬剤師会と堺市立総合医療センターが担うこととなった。 【意義】  患者の入退院という一連の流れでは、入院時には保険薬局からの、退院時には病院からの情報を互いに提供し共有することが、安心で安全な薬物療法を続けられる一助となることが期待できる。  堺市薬剤師会会営薬局と堺市立総合医療センター薬剤科間では、服用薬及び服薬状況・アレルギー歴・副作用歴から剤型工夫などの情報を相互に共有し、その伝達方法及び情報共有の有効性を検討することにより、薬薬連携の在り方を評価するものとした。 【紹介内容】  本シンポジウムではまず大阪府薬務課から、事業の28年度から2年間の結果を踏まえた30年度の取り組み、実証したいポイント、薬局への期待を行政として考察した(報告1)。  堺市立総合医療センター薬剤科からは、共通の情報シートを通して得られた作業負担の検討、情報共有方法や有用性の検討を(報告2)、会営薬局からはそれらに加え薬   剤師の立場からの意見、患者からの意見なども紹介した。さらには現時点での問題点の提起もあった(報告3)。  また、大阪府薬剤師会から、一薬局の実例を通じてかかりつけ薬剤師として患者さんにどう寄り添っているかを紹介したことは、将来の薬薬連携の指針となることが示唆された(報告4)。  以上、行政、病院薬剤師、薬局薬剤師、およびかかりつけ薬剤師のそれぞれの立場の4名のシンポジストによる講演をまとめたので報告する。

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© 2020 日本アプライド・セラピューティクス(実践薬物治療)学会
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