アプライド・セラピューティクス
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オミクロン株対応2価ワクチンによる横紋筋融解症が疑われた一例と文献調査に基づく考察
土屋 陽平 髙木 陽小上 真司三木 潤一郎岡本 克文
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2024 年 19 巻 p. 76-84

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抄録
新型コロナウイルス感染症 (coronavirus disease 2019: COVID-19)に対するmRNAワクチンは重症化予防などに効果があること知られている。一方、副作用としては注射部位の痛み、疲労、頭痛などのように頻度が高いものと、稀ではあるが心筋炎や心内膜炎を疑う事例も報告されている。今回、我々は新型コロナウイルスの1価起源株によるmRNAワクチンを4回接種した際には副反応が見られなかったものの、オミクロン対応2価ワクチンであるコロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)(コミナティ®、有効成分トジナメラン及びファムトジナメラン)を接種した後に、横紋筋融解症の発症が疑われた1例を経験したので報告する。症例は70歳代の男性で上記ワクチン接種の2日後に、起床時のだるさを自覚し、立ち上がれずに這っている所を訪問ヘルパー発見された。救急車にて当院に搬送となり、臨床検査を受けたところ、血清クリアチニンキナーゼ(CK)が7,455 U/L、尿中ミオグロビンが28,400 ng/mLといずれも高値を示したため、横紋筋融解症の診断で入院となった。患者は、横紋筋融解症の副作用報告のあるラベプラゾールを服用されていたが、服用が長期に渡っていること、2日前に上記のオミクロン対応2価ワクチンの接種歴があったことから、同ワクチンとの因果関係が疑われた。その後、連日、生理食塩水が投与し経過を観察したところ、経時的にCK値は低下し、急性腎機能障害の発症もなく、体動困難も消失した。本症例では、薬剤師が服用薬歴を調査し、被疑薬の特定を行うことで、横紋筋融解症の早期診断とその後治療に繋がったと考えられる。
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© 2024 日本アプライド・セラピューティクス(実践薬物治療)学会
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