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失語症研究
Vol. 15 (1995) No. 4 P 314-322

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http://doi.org/10.2496/apr.15.314

原著

われわれは朝鮮語・日本語常用者の失語症例4例 (Broca 失語1例,非定型的 Broca 失語ないし混合失語1例,ジャルゴン失語1例, Wernicke 失語1例) について,SLTA による評価結果を基に両国語についての失語症状と経過を比較し検討した。その結果,対象の4症例は,朝鮮語と日本語において質的に類似の失語症状を示し,同一の失語型を示していたと考えられた。また,回復においても,対象の4症例は,両国語において類似のパターンを示し, Paradis (1977, 1989)の分類に従えば,共同的回復 synergistic recoveryを示した。ただ,回復の程度としては,1症例だけは他の3例と異なり, synergistic differential recovery を示した。他の3例は synergistic parallelrecovery を示した。1症例が differential な回復を示した要因としては発症前の日本語の習熟度と日本語の言語訓練の影響があるのではないかと考察された。

Copyright © 1995 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会 (旧 日本失語症学会)

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