2017 年 65 巻 4 号 p. 293-301
沖縄諸島(沖縄島,久米島),先島諸島(伊良部島,石垣島,与那国島)および南大東島の計13地点においてイワノリ類葉状体を採集し,種同定のため形態観察とDNA分析を行った。これらの葉状体は雌雄同株で縁辺に鋸歯を有する特徴は共通していたが,鋸歯の形態により2群に分けられ,PCR-RFLP分析の結果と併せて,それらはそれぞれツクシアマノリまたはマルバアマノリであると判断された。沖縄諸島および先島諸島6島全ての10地点にツクシアマノリが,また沖縄島の4地点にマルバアマノリがそれぞれ分布することを確認した。