2020 年 68 巻 2 号 p. 147-154
産業廃棄物となっている焼きノリの端材を有効利用することを目的として,カワハギを用いて魚類用配合飼料原料としての有効性を検討した。焼きノリで魚粉を11,34,56,67%代替した飼料を与えた結果,魚粉を焼きノリで11,34%代替した飼料でタンパク質量が魚粉のみの飼料よりも少ないにもかかわらず,飼料効率が高かった。次に,タンパク質と脂質の含有率を統一するために小麦粉とフィードオイルで調整し,基準飼料の魚粉と小麦粉を合わせた量に対して焼きノリで11,34,56,67%代替した飼料を与えた結果,代替率の増加に伴い飼料効率は高くなり67%代替した飼料で最も高かった。以上の結果から焼きノリ端材はカワハギの飼料原料として有効であることが明らかになった。