水産増殖
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高孵化率および低孵化率マダイ卵の化学成分および酵素活性の比較
瀬岡 学滝井 健二高岡 治古田 晋一中村 元二熊井 英水
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1997 年 45 巻 1 号 p. 103-108

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抄録
低孵化率卵では高孵化率卵に比べて, 卵割初期からクッパー氏胞出現期におけるリン脂質 (PL) , 遊離チロシン (FT) およびクレアチンリン酸含量が低く推移し, 胚体出現期ではアラニンアミノトランスフェラーゼ活性が有意に低かった。しかし, トリアシルグリセロール含量とアスパルテートアミノトランスフェラーゼ, クレアチンキナーゼおよびアルカリフォスファターゼ活性に孵化率の違いに基づく差異は認められなかったことから, クッパー氏胞出現期までのFTおよびPL含量が有効な化学的卵質評価指標であることが示唆された。
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© 日本水産増殖学会
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