水産増殖
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Alizarin Complexoneを用いたクロソイ種苗の耳石標識試験
中川 雅弘大河内 裕之服部 圭太
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2007 年 55 巻 2 号 p. 253-257

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抄録

ALC標識をクロソイ種苗 (全長45mm) へ安全に, かつ経済的に装着する技術を得ることを目的として, 3段階 (15, 30, 50mg/l) の浸漬濃度を設定し, 試験区ごとの生残率, 標識としての視認性および持続性を2年間調べた。15mg/l区の生残率は2水槽ともに99.9%と安定し, 30mg/l区の52.4%, 81.7%, 50mg/l区の13.7%, 3.9%に比べると有意に高い値を示した。視認性の評価についても15mg/l区が最も高い値を示し, かつ2年間にわたって耳石を研磨せずにALC標識の確認が可能であった。15mg/l区, 30mg/l区および50mg/l区の生残尾数の平均値を基に, 1尾あたりに要したALCの経費を算出した結果, それぞれ1.50円, 4.47円, 57.0円であった。これらの結果から, 本試験の設定範囲内では, 15mg/l区が最もクロソイ種苗に適したALC濃度であると判断された。

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© 日本水産増殖学会
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