水産増殖
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食餌性ラクトシュークロースはマダイの鱗のカルシウム含量を変動させる
木原 稔桐生 耕造坂田 隆
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2007 年 55 巻 2 号 p. 271-278

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抄録

ある種の食餌性オリゴ糖は, ほ乳動物の腸内発酵を介して骨のカルシウム (Ca) 含有量を増加させる。難消化性で発酵性のオリゴ糖であるラクトシュークロース (LS) も, ほ乳動物において骨形成を刺激する。ほ乳動物同様にLSはマダイの腸内細菌によっても発酵を受けることから, マダイの脊椎骨とウロコのCa含有量にたいする食餌性LSの影響を確認した。試験飼料に添加した飼料用LS製品は共存物として乳糖を含んでいたことから乳糖群をもうけ, LS群, 対照群の3群で試験した。4ヵ月間の飼育の結果, LS群のウロコは対照群よりも有意に高いCa含有量をしめした。乳糖群は, 対照群よりも高い脊椎骨Ca含有量をしめし, ウロコのCa含有量では差がなかった。これらの結果から, 難消化性で発酵性のオリゴ糖LSは, ほ乳動物だけではなく魚類の硬組織においてもCa保持量を増加させる作用があると考えられた。

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